『隣の家族は青く見える』が、「妊活」を描くわけ。

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『隣の家族は青く見える』が、「妊活」を描くわけ。

今日から、フジテレビで放送される『隣の家族は青く見える』が、あえて「妊活」と言うテーマを狙っている理由について、気になったので、記事を書いてみました。

『隣の家族は青く見える』とは

 

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『隣の家族は青く見える』は、フジテレビ2018年1月クールの木曜劇場、コーポラティブハウスに住む家族達の葛藤と成長をハートフルに描くヒューマンドラマです。

主演には、年齢を重ねるごとに魅力を増していく女優の深田恭子。

数々のドラマでかわいらしく純真な役を演じてきた深田さんが、家の購入を機に妊活を始める女性をリアルに演じます。

その妻と共に妊活に向き合う夫役を務めるのは、演技派俳優として名高い松山ケンイチさん。深田さんとは、NHK大河ドラマ『平清盛』(2012年)で清盛を演じて以来の夫婦役となります。

深田さんが演じる主人公の五十嵐奈々(いがらし・なな、35)は、スキューバダイビングのインストラクターをしている活発な妻。

そして、松山さんが演じる奈々の夫で中堅玩具メーカーに勤める五十嵐大器(いがらし・だいき、32)は、心優しいけどちょっと頼りない夫。

そんな彼らは、小さなアパートで住宅購入のための資金を貯めながらふたりきりの生活を楽しんでいましたが、“コーポラティブハウス”を購入したことをきっかけに、大器の母が心待ちにしていた子作りをスタートします。

ところが、そう簡単には子どもは授からず…。ふたりは子どもを作ることがどんなに大変なことなのかを痛感しつつも、妊活に立ち向かっていきます。

本作は脚本家・中谷まゆみ氏によるオリジナルストーリー。

“コーポラティブハウス”とは、さまざまな家族が自分たちの意見を出し合いながら作り上げる集合住宅のことで、一戸建てより安く、マンションよりデザインにこだわりを追求できるという理由で近年、注目されています。

しかし住人同士はいやが応でも密接な関係を築くことになり、各家族の秘密が徐々に暴かれていくことに。

“子どもが欲しいカップル”奈々・大器夫婦と“コーポラティブハウス”に住むのは“子どもが欲しくない女性とバツイチ男性のカップル”、“子どもと理想の家族像に執着する主婦と会社を辞めてしまった夫のカップル”、“男性同士のカップル”など、それぞれ現代的な悩みを抱えた家族たち。

共同空間を共にすることからプライバシーが保ちづらく家族構成や互いの問題があけすけになるという“隣の芝生は青く見える”状態の中で、主人公の奈々は夫の大器とともに、個性的な隣人たちや、大器の両親、奈々の実の母親らが起こす大騒動に巻き込まれていきます。

 


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『隣の家族は青く見える』が「妊活」を狙った理由

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「妊活」と言うテーマは、視聴率が安定しやすい刑事モノや医療モノ、漫画原作モノをあえて外して、ゼロから企画して完全オリジナルで取り組む新しいドラマとして『隣の家族は青く見える』を企画した理由は、一体何処にあるのでしょうか。

担当した中野利幸プロデューサーは、実は3、4年前から構想していた「とてもデリケートな問題だけど、地上波のドラマで扱いたいと思った。それぐらい、身の回りに溢れている問題だから」と、この作品への想いを語っています。

中野利幸プロデューサーは、これまでに家庭内暴力(DV)や性同一性障害と向き合う若者を描いた『ラスト・フレンズ』(2008年)、恋愛に消極的な2、30代女性のリアルを描いた『私が恋愛できない理由』(2011年)など、その時代における社会的なテーマに「ドラマ」という形で挑んできた。

今回は、「妊活」が最近は一つの社会現象になっていることに目をつけて、自分自身が当事者である場合や、当事者の友人である場合を含めると、かなり一般的に広がっているテーマだと思い、ドラマで問題提起したいと思ったそうです。

『隣の家族は青く見える』の脚本を担当する中谷まゆみは、そんな中野プロデューサーの「妊活をする女性を描く」と言う狙いに対して、「子どもが欲しくない女性も絶対描かなきゃいけない」とこだわりを見せてそうです。

じっさいに、コーポラティブハウスの住人には、「妊活」とは真逆の生活を求める夫婦が設定されたのも、そういう理由からでしょう。

『隣の家族は青く見える』の「コーポラティブハウス

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主演の深田恭子、松山ケンイチ演じる妊活中の夫婦が住むのは、複数の家族が建設段階から意見を出しあって一緒に作り上げるコーポラティブハウスと呼ばれる集合住宅。

最近は、コーポラティブハウスに住む人って増えています。

マンションのように最初から出来上がった内装ではなく、いちから設計に参加できるし、いい場所に割安で住むことができるので、暮らしにこだわりがある人に人気が出ています。

コーポラティブハウスでは、設計段階から家族同士が会っているので、距離感が親密なことが多くなります。

家族の構成や職業もわかってしまう。

自宅の鍵をお隣さんに預ける人もいるそうです。

『隣の家族は青く見える』は、「親世代」がターゲット

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前述の中野利幸プロデューサーは、このドラマは、もちろん色んな人に見て欲しいんですが、特に50、60代の親世代に見てほしいと言っています。

ドラマでも親世代の意見がいくつか登場します。

女の人は子どもを生んで当然だと思っている人もいるし、口には出さないけど孫への期待と不安が膨らんでいる人もいる。

昔は、結婚することも子どもを生むことも当たり前だった親世代。

今はもうそんな時代じゃないということを、親世代には知ってほしい。

「妊活世代」には「妊活世代」の悩みやライフスタイルがあるということを、何となくでも知ってもらえると、より住みやすい世の中になると、中野プロデューサーは考えています。

「へ〜、こんな人もいるんだ」って知った上で、それをどう受け止めて、解釈するかは自分次第。

見る人それぞれの感性で受け止めてほしい。

中野プロデューサーは、これこそドラマをやる意義だと思います。色んな人が色んな形で感じ取る。そこから会話が生まれたら、すごくいいですよねと言っています。

まとめ

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この『隣の家族は青く見える』が、あえてデリケートな「妊活」をテーマに上げたのは、妊活って男性側に当事者意識が低いことが多いから。

男性は「自分のせいじゃない」と思いたくて、どこか女性のせいにしてしまう節がある。

ドラマの中で、松山ケンイチさん演じる大器が、そうした過程を踏みながら、色々な知識を吸収して、色んな気持ちになって、成長して行く。

そんな登場人物の成長を見守りながら、視聴者の方にも気づきを残せたら嬉しいというところが、中野プロデューサーが、あえて「妊活」をテーマにした狙いのようです。

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