「先生!」漫画、その後実写化で、恋愛映画の名手三木孝浩監督が語る、広瀬すずのヒロインオーラ!

「先生!」と言う漫画は、累計発行部数570万部突破という集英社の『別冊マーガレット』で1996年から2003年まで連載された作品です。

作者は河原和音で、「青空エール」や「俺物語」の作者で、「先生!」は初期の作品となります。

そんな「先生!」が実写化されて、恋愛映画の名手三木孝浩監督がヒロイン役の広瀬すずにを語る。

漫画「先生!」の世界観

 

先生と生徒の恋を、切なくもリアルに描いた、河原和音の「先生!」は単行本20冊にも及ぶ圧巻のボリュームで描かれている。

今まで生きてきた人生で恋をしたことがない女子高生・島田響は、無愛想な伊藤先生には関心がなかったのですが、とあることを契機に普段無愛想な伊藤先生が時折見せる優しさなどに触れて徐々に関心をもつように。

高校生でピュアな響は初めての恋に戸惑いながらも素直に想いを伝える訳ですが、そこはそう簡単には行かない。

先生と生徒の関係ですから、いくら響がピュアであっても、周囲が黙っているわけもない。

伊藤先生の元カノが出現して波乱含みになったり、響に想いをよせる他校の生徒が出てきたり惑わしたり、友達の恋愛が展開したりと、とにかく色々と事件が起き、そのたびに振り回されていく響。

伊藤先生のことを何度も諦めようとする響は、やけになってクラスメイトに誘われた合コンに参加したり、つけた事もない口紅つけて心閉ざしてみたりと、一旦グレそうになったりとね。

でも、伊東先生へのピュアで強い思いが、響をたち直させたりとかね。

漫画「先生!」は既に完結しているので、伊藤先生と生徒である響の、切なくもピュアな恋物語も完結しています。

最終話まで、ハラハラドキドキの伊藤先生と響ですが、ぜひご覧になると良いですよ。

青春真っ盛りの人よりも、青春時代の胸のときめきを思い出したい世代に、おすすめです。

 


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恋愛映画の名手三木孝浩監督の女優論

 

 

河原和音の漫画「先生!」、実写版「先生!好きになっていいですか」の監督を務める三木孝浩は2010年に「ソニラン」でデビュー。

2010年の「ソラニン」では、ヒロイン・芽衣子に宮崎あおい

「管制塔」では橋本愛

「僕等がいた」では吉高由里子

「陽だまりの彼女」では上野樹里

「ホットロード」では能年玲奈(現・のん)

「アオハライド」では本田翼

「くちびるに歌を」では新垣結衣

「青空エール」では土屋太鳳

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」では小松菜奈

と、三木孝浩監督作品でヒロインを演じるのは、「旬」な女優たちです。

そして、今回の
「先生!好きになっていいですか」では、広瀬すずがヒロイン響を演じます。

三木監督が持つ、女優論は

「一瞬見せるパブリックイメージと違う顔がイメージできる女優」に魅力を感じるという。

「美人でポジティブで笑顔が素敵というのは、主役を張る女優さんは誰もが持っていると思うのですが、憂いの表情がイメージできる人に惹かれるんです」と語語っています。

 

恋愛映画の名手三木孝浩監督の広瀬すずに見るヒロインオーラ

 

 

今回の「先生!好きになっていいですか」では、広瀬すずがヒロイン響を演じます。

三木監督は、広瀬すずに関して、

「彼女が14歳のとき一度オーディションでお会いしたことがありまして、本人は無自覚だったと思いますが、ヒロインオーラがすごかったんですと語っています。

その後、いろいろな作品を重ねていますが、どちらかというとポジティブで前向きなキャラクターが多かった。

でも「海街diary」の内に何かを秘めた感じの表情がすごく良くて。
「先生!」の響という役柄を演じたとき、いままでの広瀬すずのどんな表情よりも良いものが撮れると感じられたんです」と起用理由を語っています。

域監督の女優起用には持論がある。

「女優さんは可愛いくてきれいなのは、誰でもわかっていることだと思います。

そのなかで、恋愛映画という意味では、どこまで視聴者が“そばにいる人感”を得ることができるか。

普段メディアを通して見せる顔とは違う表情をいかに引き出せるかで、視聴者は“自分だけ知っている顔”と思える。

このことでヒロインに強く感情移入できると思うんです」。

この作品の広瀬演じる響は、恋に臆病で内気だが、芯は強く、時よりこぼれ出るように感情が見え隠れする。

三木監督は「感情を発露しないように我慢する表情や、憂いある感じは抜群でした。

そういう瞬間をたくさん切り取れたと思います」と一番の広瀬をスクリーンに焼き付けられたと自信をみせています。

三木監督は「旬」な女優の広瀬すずの魅力をしっかりと捉えて、実写版「先生!好きになっていいですか」のヒロイン響を、見事に映し出しているようです。

今回の三木監督作品も、見逃せない作品といえますね。

恋愛映画の名手三木孝浩監督が作品で見せる女優感

 

三木監督デビュー作の「ソニラン」で、宮崎あおいを起用した理由について、

「ソラニン」の芽衣子は、迷いが多い女の子。

ちょうど大河ドラマ「篤姫」を終えたあとで、芯のある強い女性を演じることが多かったので、普通の迷いが多く弱い女の子を演じてもらったら、違った宮崎あおいちゃんが撮れるのかなと思ったと語る三木監督。

「管制塔」では、

「あの作品は山崎(賢人)くんの主観で描かれる妄想の世界に出てくるような女の子。

どこか異星人ぽく宙に浮いているキャラクターで、顔の作りが現実離れしている美少女の愛ちゃんにはピッタリの印象だった」

と当時14歳だった橋本愛抜擢の理由を語る三木監督。

数々の作品を撮りながら、三木監督はキャスティングにおいて、自身のイメージとのギャップということを意識して、女優の今までのイメージとまったく違う表情を引き出すようになる。

さらに「くちびるに歌を」と「青空エール」では、これまでのパブリックイメージにない顔が見えるという視点よりは、ド直球で一生懸命が共感できる女優さんは誰だろうという考え方で、新垣結衣と土屋太鳳を起用した、三木監督。

三木監督は自身の持つ女優感について、

「女優さんのフレッシュな瞬間ってきっとあるんだと思うんです。自分でいうのもなんですが、僕はそういう瞬間に出会えているような気がする」

「そういう瞬間に出会うと、こちらから掘り下げなくても、どんどんと絵になる表情が出てきて、こちらは切り取るだけでいいんです。今回のすずちゃんもまさにそうで、生田(斗真)くんと現場で『まぶしいよね』と話していたぐらい」

と語っています。

今回の「先生!好きになっていいですか」で、三木監督は広瀬すずの魅力をどこまで引き出したか、作品公開が待ち遠しいですね。

まとめ

いつも最後まで読んでいただいてありがとうございます。

今回は、先生と生徒の恋を、切なくもリアルに描いた、河原和音の「先生!」を実写化した三木監督のもつ、女優に対する意識を書いてみました。

また、次回をお楽しみに。